気ままにコンティニュー

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ユニコーンオーバーロードに真のリスペクトとは何たるかを見た話

ドラゴンズクラウン』や『十三機兵防衛圏』など、私の大好きな作品を数多く手掛けてきたヴァニラウェアの最新作!

ユニコーンオーバーロード

あえてモブキャラのみで構成されたこのタイトル画面、個人的にめっちゃ好きです。

これ、発売日に買ったのですが、じっくりのんびり隅々までプレイしていたらクリアまで二か月近くもかかってしまいました。

プレイ時間にして実に90時間
長かったけど超面白かったです。
個人的には、早くも2024年ベストゲームが決まってしまったか…というくらい。

ニンテンドーダイレクトで最初に見た時からずっと期待していた作品なんですけど、その期待を裏切るどころか、想像を優に超えてきた傑作でした。

 

ヴァニラウェア特有のアニメと絵画を融合したような絵の魅力は本作でも健在です。

さて、まず真っ先に言いたいのはキャラが良かったということですね。

個人的な好みもあるでしょうけど、どのキャラも個性が強すぎず弱すぎず、硬派過ぎず軟派過ぎず、それでいて外見内面ともに多彩で…キャラ付けの匙加減が本当に絶妙で良かったです。
ネタバレを控えるため具体例が挙げられないのが残念です…

公式いわく90年代の名作SRPGをリスペクトしたとのことで、随所にファイアーエムブレム(以下、FE)シリーズの影響も見て取れる本作ですが、キャラについて言えばむしろ最近のFEシリーズの方が本作を見習うべきだと思うくらいでしたね。

しかも、そんな魅力的なキャラが序盤から惜しげもなくジャンジャン仲間になるので、先に進むのもワクワクしますし、誰を使うかも真剣に悩みました。

一部の文字の小ささが若干気になったものの、UIも概ね見やすくて良い思います。

部隊編成のシステム自体も非常によくできていて、どのキャラに何を装備させて、誰と組ませて、どのスキルをいつ使うか設定して…あーでもないこーでもないと編成画面をいじっているだけで1時間くらい経過しているなんてこともザラにあるほど激ハマりしてしまいました。

ただクリアするだけならそこまで拘る必要はないんでしょうけど、自分の考えた編成が意図した通りに機能したときの、あの“敵を手玉に取ってる感”を一度味わってしまったら、もう病みつきなんですよ。
やり込み要素的なオマケ部分には、極まった編成でないと突破できないような相手もチラホラいるので、心行くまで最強の編成を追い求めることができました。

ちなみに私が最終的にたどり着いたお気に入り編成は…
ブルーノがホークアイからのグランドスラムをクイックアクトで2連発する構成です。

…わからない人が見てもなんのこっちゃって感じでしょうね。
逆にわかってる人が見たら散々考えた末の結論がそれかいって言われそうな汎用性に欠ける構成ですが、でいいんです、全体攻撃の連発にはロマンが詰まってるんです。

メチャクチャよく動く戦闘アニメは見ごたえがありすぎて、スキップし辛いのが難点(笑)

まぁ戦闘に関しては突き詰めると、多対多であるが故に命中や回避といった運要素による戦闘結果の振れ幅が大きすぎるとか、ソードマスターが弱すぎるとか、いくらか大味なところも見えてはきますが、それらを加味しても十分に完成度の高い作品だと思います。

何より、90年代の名作SRPGをただ安易に真似るのではなく、そこから新しい物を作ろうという挑戦心を発揮した上でこれだけの完成度に仕上げていることが素晴らしいと思うんですよね。

ゲームの雰囲気こそFEシリーズなどにも似ていますが、その手触りは全くの別物と言っていいほど違っていて、ちゃんとこの作品からしか味わえない独自の楽しさを確立できています。

アートスタイルやシステムを真似ることで「〇〇リスペクト」と言う作品は昨今さほど珍しくもありませんが、ユニコーンオーバーロードは過去の名作たちが持っていたであろう「新しい楽しさを開拓する姿勢」までをもリスペクトしているかのようで、そこには大いに感心させられました。

マップ上を歩き回るチビキャラも可愛い。それにしてもどこかで聞いたような三拍子…

過去の名作をリスペクトしているとは言え、本作は完全新規タイトルなのでSRPGに触れたことのない人にも自信を持ってお勧めしたいですね。
チュートリアルも丁寧だし、難易度選択も豊富に用意されてるし、ストーリーも小難しくないし、ロード時間もほとんどなくて快適だし…

一方、私のようなFEシリーズの熱心なファンであれば随所に仕込まれたオマージュネタの数々にニヤリとできることでしょう。

SRPGってジャンル自体がやや人を選ぶイメージですが、本作は万人にお勧めできる稀有な作品だと思います。

できればもっと重箱の隅まで語り尽くしたいところですが、そんなことをしてたらいつまでも2周目が始められなさそうなので、今回はこの辺にしておきます。

以上、ユニコーンオーバーロードに真のリスペクトとは何たるかを見た話でした。